朴念仁の戯言

弁膜症を経て

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

人生は学び

私が大切にしている言葉の一つに、「我以外、皆師なり」があり、宮本武蔵が用いたと言われています。 私の父は、陸軍では高い地位にまでのぼり、2・26事件で殺されましたが、その学歴は小学校の4年でしかありませんでした。それ以降は、養子にもらわれた家が…

覚悟

最近の日本にはよく分からないことが多過ぎる。酩酊会見の大臣もそうであるが、ものの考えに取り留めがなく、緊張感もなく、浮ついている。この国の行く末が案じられる。書店には「経済が、絆が、国が壊れていく。ついに覚悟を決める時が来た」という宣伝文…

健康の秘訣

古来、常識として健康の秘訣に、早寝早起きすること、暴飲暴食を避けることなどが挙げられています。ところで、体の健康と同様に必要なのは心の健康ではないでしょうか。 私が実行している心の健康の秘訣は「発想の転換」にあります。二つの例を挙げてみます…

母の記憶

「あれまあ、しろ、こんな所につながれて」洗濯物を干しに裏庭に出た母が、日ざしを避けて居場所を木陰に移された犬に話しかけている。近年、痴呆症のすすんだ母は、庭に出ると大きな声で犬に語りかけるようになった。 母が家内に寺の坊守の役目を譲ってから…

「そうかもしれない」

保健所の植え込みの中で震えて鳴いていた「しろ」を拾ってきてからもう11年になる。 その頃私は気分の落ち込むことの多い日々を送っていた。高校と中学に通っていた息子と娘が、自分たちの生活に意味を見いだせず、生きてゆく気力を失いかけているように見え…

迷い

「迷いに迷った挙句、産みました」かわいい赤ん坊を抱いて報告に来た卒業生の顔には、苦しみを経験した人にのみ見られる明るさと、大人びた表情がありました。 中絶をすすめる周囲からの圧力、産むことによって生じる経済的負担、仕事と育児の両立の難しさ等…

毒性

日常ではほとんど聞かれなくなったが、上方落語などでしばしば耳にする。「どくしょうな目におうた」「どくしょうなことを言いよる」と言った使われ方で、程度のひどいことや毒々しいことを意味している。人に対して用いられる場合もあり、「どくしょうな人…

アフリカの経験を小説に

47歳、無職。全財産は9万5千円。第117回文学界新人賞を受賞し、「拾っていただいて本当に感謝しています」と述べた前田隆壱さんの声には、実感がこもっていた。賞金は50万円。「全部つぎ込んで、次の作品を書きたい」と、作家の道を歩みだした。 兵庫県姫路…

障がいを乗り越え 数学を教えたい

私は統合失調症です。19歳の時に診断されました。でも何とか山形大学理学部数学科を卒業し、特別支援学校の臨時講師や光学プリズムの製造所などに勤務しました。 もう51歳。今は実家の農業を手伝っています。このまま一生を終えてもいいのですが、「男子一生…

先輩に倣う

私は、東京の吉祥寺にある成蹊小学校を卒業してから、四谷の雙葉高等女学校に入学しました。家は浄土真宗でしたが、父が2・26事件で殺されたこともあり、母としては、宗教的雰囲気の中で育つようにと願って、通わせたのかも知れません。 「先輩」などとお呼…

特定秘密保護法案 俳優 菅原文太さんに聞く

戦前想起「異様な感じ」 俳優の菅原文太さん(80)が24日までに、共同通信の取材に応じ、特定秘密保護法案について「異様な感じで受け止めた。先の戦争の片鱗が影絵のように透けて見える」と強い危機感を示した。「あの不幸な時代を繰り返してはならない」と…

安らぐことで病遠ざける

人が持つ「気」 「病は気から」という諺がある。「病気は気の持ちようによって、良くも悪くもなる」という意味で使われることが多いが、東洋医学では「病気は、気の乱れによって起こる」とされ、「気」は人それぞれが持つエネルギーのようなものを意味する。…

入院時にいじめ 厚顔無恥に怒り

昨今では病院にもいじめが巣くっている。先日、ある病院に認知症の母の入院に付き添った。 4人部屋の4人目として入室した際、先に入院していた方にあいさつを忘れたことでも不快だったのか、認知症ゆえの母と私のいささか幼稚な会話をあげつらい、3人でひそ…