朴念仁の戯言

弁膜症を経て

2023-01-01から1年間の記事一覧

喪失

先月の6月10日、同僚の嫁さんが亡くなった。 享年51。 2年半に及ぶ闘病生活。 先日、同僚の家を訪ねた。 「会社を辞めたい」と本人からも、彼をよく知る関係者からも耳にして気になっていた。 部屋には11年前に家族3人で日光市を旅行した時の写真7、8枚が、…

近代化によって失ったもの

私は東京都の都心部に住んでいるが、ビルの建ち並ぶ表通りから一歩裏に入るとまだ2階建ての木造住宅が所狭しと拡がっている。 しかしほとんど気付かぬうちに木造住宅群は取り壊され、高層のオフィスやマンションに建て替っている。しかも開発の規模は次第に…

味わい深い人生の始まり

あれから10年。 心音は一時も途切れることなく、命をつないでくれた。 毎晩床に就いて胸に手を当て、心臓、頭、眼、耳、鼻、口、首、肩、腕、五臓六腑、金玉、肛門、脚の順にさすり上げ、五感を感じられる我が身体に感謝を述べる。 今日一日の命をありがとう…

幸せは暮らしの中にある

日本で、世界で、いろんなことが起きている。 その度に呆れ、怒り、悲しみ、虚しさが募る。 その度に何もできない、何の力も才能もないボンクラの自分が見えてくる。 そんな日常の中、頭の隅で消え入りそうにしている想いを引っ張り出して心棒に力を注ぐ。 …