朴念仁の戯言

弁膜症を経て

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

死ぬということ

野球のユニフォーム姿の写真が新聞に載った。 野球帽の下には穏やかな人柄を思わせる笑顔があった。 それから数十年後、その笑顔の主は新幹線の車中で自らの手で71年の人生の幕を閉じた。 一人の女性を死に追いやったことも知らずに。 高齢者の犯罪は以前…

ひとり挽歌

酷だよなぁー、生きるぅーのは オレの将来(さき)はどうなるやら どんなにつらくても、苦しくても この身が参るまで生きにやぁならん 何を頼りに生きりゃいいー もぉーどうぉーにでもなりやがれぇー 何もかもぶち壊せー すべてなくなっちまえー 疲れたよぉ…

魂の浄化

田舎に帰ると優しくなれる、弟はそう言って頬を緩ませた。 明日は帰るという日、夕食時から弟の様子は違っていた。 寄せる感情を咀嚼しては呑み込む、その反芻の只中にいるものか、いつもより言葉少なだった。 幸せと嬉しさと、哀しみがごちゃ混ぜになってる…