朴念仁の戯言

弁膜症を経て

2013-01-01から1年間の記事一覧

カテーテル検査翌日①

平成17年11月16日、初雪あり。 昨日はカテーテル検査だった。 その日は、朝6時の点滴で始まった。朝食なし。 8時30分、男の看護師2名が私の尿道へ排泄管を挿入するため訪う。 ベッドに横たわる私をそのままにして手術着を開いた看護師は、私の下…

入院8日目

平成17年11月14日、晴れ。 午前。 今日は、隣のOさんがカテーテル手術を行うことになっている。明日も、二日続けて。 冠動脈だと思うが、血管5本が狭窄しているとか。 バイクで怪我をした男性は、部屋が変わったのか、退院したのか分からないが、いつ…

入院7日目

平成17年11月13日、晴れ。 今日は、昨日と同じで検温のみ。 4階に屋上を見つけた。手摺りを使って久しぶりに懸垂をする。 午後、シャワーを浴びる。シャワー室から出る時、心臓が変な鼓動を打った。やはりおかしい。身体を動かすのはほどほどにしてお…

入院6日目

平成17年11月12日、晴れ。 暮れゆきて 天地の境 一になり 病室の カーテン仕切り われに会う

入院5日目②

「手術になった場合、できれば形成術でお願いしたいんですが、あと運動はどの程度までして大丈夫ですか?」 と、私の問いに対して、 「カテーテル検査で判断しましょう。形成術の場合、ワーファリンを服用する必要はないでしょう。運動は問題ないと思うが、…

入院5日目①

平成17年11月11日、靄深し。 今日は、午後2時に心筋シンチの検査を行うため朝から絶食。昼食も検査後に。これで少しは身体も締まるか。 午前中、職場の同僚S君が見舞いに来た。文庫本二冊置いていった。一冊の書名は忘れたが、あとの一冊は三島由紀…

入院4日目

平成17年11月10日、晴れ。 見えずとも 動き続けて 支えゆく 心の臓 そんな人になりたや 病して 内なる声を 求めけん

入院3日目

平成17年11月9日、曇り。 今朝のニュースで隣町の山に初冠雪があったことを知った。 午前11時、カラテ仲間の一人であるFさんが見舞いに来てくれた。一階の自動販売機コーナー近くのソファーに座り、しばらく談話した。 学年では私の一つ上だが、同年…

入院2日目

平成17年11月8日、曇りのち雨。 5時過ぎに目を覚ます。 心音が気になる。 階下に降りて病院の駐車場で体操をする。 風が冷たい。 良寛さんの、〈あるがままを受け入れる〉生き方を思う。 淡々と、うろたえず、騒がず、おびえずに生きようではないか。 …

検査入院初日

平成17年11月7日、晴れ、風強し。 この日、市内の総合病院に入院した。 入院部屋は病棟6階の8人部屋で入口側をあてがわれた。 ざっと見わたすと、一人分が空いて、50代以上の患者が5人と、隣は仕切りカーテンが掛かって顔は見えないが、見舞客との…

発症②

10月に入ってようやく仕事も落ち着いたが、またも心臓の異常を思い知らされる目に遭った。 その当時、付き合っていた女と情交の最中だった。 時折、胸を突くような心音を感じ、不規則に鼓動を打った。 そのせいかいつもより早く絶頂を迎え、交尾を終えた雄…

発症①

平成17年の7月、子供にカラテの指導していた時のことだ。 30分ほどの基本稽古が終わると、何食わぬ顔で平然としている子供とは対象的に、息も絶え絶えに肩を上下させている自分がいた。 何だろう、この息苦しさは。 いつもなら身体ならし程度のものが、…

僧帽弁閉鎖不全症

ブログを開設するのは、この病に罹り、その不安からネットを開いて、ある人に助けられたからだ。 その人は、「カムバックハート」という。 実体験から紡ぎ出された、微に入り細を穿った文章の力に励まされた。 また、大変参考になった。 そんなことから、今…