朴念仁の戯言

弁膜症を経て

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

神の呼びかけ

旧約聖書の中には、神が度々、預言者たちに呼びかけて、なすべきことを示しておられる様子が記されています。 新約聖書では、「私についてきなさい」というキリストの呼びかけに応じ、12人の弟子たちはキリストに従いました。聖パウロはダマスコへ行く途中で…

停車場にて

明治26年6月7日 昨日、福岡からきた電報によると、同地で捕えられた重罪犯人が、今日、正午着の列車で、裁判のため熊本へ護送されてくるという。熊本の巡査が一人、囚人を連れてくるために福岡へ出向いていた。4年前のこと、ある夜、一人の強盗が相撲町のあ…

原発推進「不気味な足音」

現役キャリア官僚の覆面作家 若杉冽氏に聞く 現役キャリア官僚の覆面作家若杉冽さんが、原発再稼働に突進する政官財のトライアングルを描いた告発小説「原発ホワイトアウト」(講談社)が昨年9月の発売以降、好調な売れ行きを続けている。小説は、エネルギー…

古い自分を捨てる

私が18歳の時に洗礼を受けたのは、我ながら愛想のつきた自分が新しく生まれ変わりたい一心からでした。その頃、日本は戦争中で、浄土真宗という家の宗教の関係もあって、母は洗礼を許可してくれませんでした。 毎日毎夜の空襲で、いつ死ぬか分からない日々を…

時を待つ

「待てば海路の日和というから」と言って、イライラする私に、時を待つことの大切さを教えてくれたのは母でした。 長じて、聖書を読むようになった私は、「天の下の出来事には、すべて定められた時がある」というコレヘトの書(3・1)の中に「神のなさること…

滅相

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えてかつ結びて、久しくとゞまりたる例なし」 『方丈記』冒頭の有名な一文である。生じたものは必ず変化し滅びるものである。しかしながら自己中心的に生き、果てしない…

まわり道をしても…

幼い頃の私たちに、母はよく諺を使って教えてくれました。その一つに、「急がばまわれ」というのもありました。急いでいるのなら最短距離を行けばいいのになどと、学校に通い始めた頃の私はそう考えたりしていました。 太平洋戦争がはじまり、私は聖心女子専…

金輪際

「もう金輪際あなたの顔は見たくない」面と向かって言われた人は多くないかもしれない。いや、もはや使われることがなくなった言葉かもしれない。今なら「絶対に見たくない」「何があっても見たくない」と言うところか。 この「金輪際」、古いインドの世界観…