朴念仁の戯言

弁膜症を経て

施し、施されて生きる

胸裏の想いは、言葉にせねば独りよがりで終わる。

言葉にして我が耳に聴かせ、我が身体に沁み込ませる。

何度も何度も言葉にして心確かに、無意識の中に落とし込んでいく。

その内、無意識化された想いが無意識的に少しずつ行動に現れ、現実化していく。

 

巷で言われる「引き寄せの法則」。

これの関連本は読んだことはないが、大方同じ意味らしい。

 

言葉の力に関しては中村天風の書物に大いに触発された。

「人斬り天風」と恐れられ、実業家から思想家へと波瀾万丈の人生を歩んだ人物だが、当初は単なる殺人者の戯言と相反する感情の渦中で中村の考えを受け止めていた。

だが、当初からすでに中村に魅了されていたことには間違いない。

 

「だから私はいつもいう。お互に勇気づける言葉、喜びを与える言葉というような積極的な言葉を使う人が多くなれば、この世を期せずして、もっともっと美しい平和な世界になる」

 

今世界の変わり目に、中村の言葉、思想を振り返り、胸裏の想いを定年後の人生に、否、今から少しずつでも華咲かせていきたい。