朴念仁の戯言

弁膜症を経て

夢うつつに

何故ここに居るのだろう。

通勤途中、車窓から見える田んぼ一面の雪景色に心浄められて、ふと思う。

夢うつつに漂い、少しずつ自分の存在が消えていくような不思議な感覚に包まれながら。

私が仕組んだ虚構の世界。

信号が青に変わり、現実に引き戻される。

アクセルを踏み、いつもの街並みを通り過ぎる。

前方には未知の世界が広がっていた。