朴念仁の戯言

弁膜症を経て

象徴のうた 平成という時代 ㊽

今ひとたび立ちあがりゆく村よ 失(う)せたるものの面影の上(へ)に 平成24(2012)年 皇后 宮城県南三陸町から仙台へのご訪問の翌週、両陛下は、平成23年(2011)年5月6日に岩手県釜石市を、11日には福島市と相馬市などを見舞われた。毎週休みなく続けら…

感服する思い

生きてこそ生きてこそ咲く老いの花 佐藤良子 川柳三日坊主主宰・県川柳連盟副会長の佐藤良子先生の作品です。私事になりますが、昨年4月にがんの手術、それから半年間抗がん剤治療での入退院生活を送りました。その際いただいた見舞状に添えられた句です。「…

透明感のある歌

四月より五月は薔薇のくれなゐの明るむことも母との世界 相良 宏 わが坐るベッドを撫づる長き指告げ給ふ勿れ(なかれ)過ぎしことは 宏 相良宏は肺結核で1955(昭和30)年に30歳の若さで病没した。特効の抗生剤ができるまでの長い間、安静に療養する以外に手…

大仏破壊 強い衝撃

知らずしてわれも撃ちしや春闌(た)くるバーミアンの野にみ仏在(ま)さず 平成13(2001)年 皇后 複雑な人間心理の奥を詠まれた一首である。宮内庁からのこの御歌(みうた)に対するコメントには「春深いバーミアンの野に、今はもう石像のお姿がない。人間…