朴念仁の戯言

弁膜症を経て

仏壇から音が

去年、夏のある日のこと。
仏壇から「ドン」と、大きな音がした。
私は、何かが落ちた音だと思った。
結構大きな音だったからだ。
ところが、隣の部屋にいたお母さんに「今、ドンって音しなかった?」と聞いても、「何も聞こえなかったよ」と言う。
私はぞっとした。
その日から、何か気配を感じるようになった。
音がするのは、決まって私が一人しかいない時なのだ。
初めは、お化けか何かなのかと思い、本当に怖いと感じた。
でも私は、おじいちゃんかおばあちゃんが何かを伝えているのかもしれないと思った。
もしそうだったら、有り難いことなのかもしれない。

私は、幽霊や神様を信じない。
けれど、もしおじいちゃんやおばあちゃんだったら、これから中学生になるので、ずっと見守ってほしい。
小学生活は、あと一年もない。
がんばるからね。
おじいちゃん、おばあちゃん。

※川俣町の菅野愛美さん11歳(平成30年6月19日地元紙掲載)