朴念仁の戯言

弁膜症を経て

壊れたボイラー

昨年、家のボイラーに火がつかなくなりました。
燃料がないのかと思ってタンクを見ると、確かに入っています。
義父の33回忌法要を二日後に控えていたので、泊まる人たちが風呂に入れないでは困ると、がっかりしました。
いつも世話になっている鉄工所に頼んでみました。
すると、すぐに社長が来てくれて、休む間もなく現場を見てくれました。
「これは困った。ボイラーが駄目だ」と言います。
休日だったので「どこも休みだし」と言いつつも電話をかけてくれました。
会津若松にあることを確かめ、自宅にいた奥さんに連絡し、取りに行かせました。
自分は一生懸命、ボイラーの取り外し作業を続けています。
「一服して」と言っても休まず、そのうちに奥さんが持ってきた装置を取り付け、掃除までしてくれました。
昼食も取らずに作業をしてきれいになり、午後早くに「終わりましたよ」と声を掛けられ、びっくりしました。
いくら仕事とはいえ、人のためを思う気持ちと親切心がなければできないことです。
弟に話したところ、「あの社長はそういう人なんだ」と言っていました。
感謝でいっぱいでした。

南会津町の菅家サチさん89歳(平成26年1月21日地元紙掲載)