朴念仁の戯言

弁膜症を経て

美大を目指す夢よみがえる

私は絵を描くことが好きだ。
物心ついた頃から10数年間、ずっと描き続けている。
将来は絵に関係する職に就きたかったので、そのために美大に行きたいと考えていた。
有名な美大は憧れだった。
しかし、中学生になった時、その夢を諦めてしまったのだ。
原因は、自分の描く絵に対する自信の喪失だった。
「これから何があっても、一生、絵と向き合っていく覚悟があるのか」という自問に、目の前が真っ暗になった。
端的に言うと、怖気づいたのだ。
高校3年生になった今、それをとても後悔している。
自分を恨んだ。
進路を決める時、大学で学びたいことは何だろうと考えると、必ず頭の中に「絵」という言葉が浮かぶ。
やはり夢は捨て切れてなかったらしい。
画塾に通ってこなかった私には、遅すぎるかもしれないが、それでも必死に抜け道を探し、再び公立の美大を目指すことにした。
夢は一種の〝呪い〟だと思う。
己の愚かさを噛みしめながら、私は夢に向かって進む。

郡山市の会田真子さん17歳(平成29年9月26日地元紙掲載)