朴念仁の戯言

弁膜症を経て

ピカピカ電気で疲れ切った並木

「ライトアップは電力の無駄遣い」に全面的に賛成です。
光のページェントやら何やかんやいって、並木になんか電気をつけて喜んでいる。
樹木だって夜はゆっくり休みたいはず。
それなのに一晩中、ピカピカ電気をつけて「並木いじめ」をしている。
並木は黙っているけど、よく見てください。
葉も根も疲れ切っている。
このしっぺ返しは必ず来ます。

以前、テレビで宇宙から夜の地球を中継していて「日本は明るく輝いていますね。北朝鮮は真っ暗」と言っていた。
私は何でこんなことを言うんだと悲しかった。
夜の夜中に国中がピカピカ明るい方が間違っている。

人間は自然とともに生きてきた。
夜は草も木も虫も人間も一日の疲れを癒し、明日への希望を胸に静かに眠る。
でも今の日本にそれを求めるのは難しい。
「知足」の精神を今の日本人は忘れているから。
このまま突っ走って行くところまで行くしかないのだろう。
行きついた果てに何があるか?
戦中戦後と地獄の経験をしてきた私にもそれは分からない。

郡山市の佐藤キク子さん90歳(平成31年2月2日地元紙掲載)