朴念仁の戯言

弁膜症を経て

浮世のはかなさ 浮かぶ雲に思う

ふわっと浮かぶ雲にあれこれ連想しながら、浮世のはかなさに浸っている。
畑の雑草とは休戦中の安らぎの中で、つかみどころのない不安に駆られるのは数え86歳の故でしょうか。
亡き母を偲べば、89歳の坂は越せなかったが、「86になってみな」と言っていた。
その年になって知る悲哀だと悟った。
100歳も夢じゃない時代に、突然親友が倒れたとの知らせに、明日は我が身を痛感する。

友人と茶飲み話。
生前のじいさまたちの「良い人だった」のうわさに意気投合しながら大笑いした。
話に満足しながらも、内心悪妻だったかと手向ける線香に「守ってね、助けてね」を連発した。

祖母たちの「今日は今日ぎり」の老境の意味を改めてかみしめている。

いわき市の磯上トシさん85歳(平成26年1月24日地元紙掲載)