朴念仁の戯言

弁膜症を経て

1が並ぶ「レピュニット数」

算数のこころ

?はどうなる? 

        1×1=

      11×11=1

    111×111=1221

  1111×1111=123321

11111×11111=   ?   

 53×11=53=5

 76×11=76= 

 

1、11、111のように1が並ぶ自然数を「レピュニット数」と呼びます。このレピュニット数を二乗してみましょう。1×1⁼1、11×11⁼121、111×111⁼12321、1111×1111⁼1234321。

まるでピラミッド

何か気づきませんか? そう、答えの数字はまるでピラミッドのように順に1からそのケタ数まで大きくなると、そこから1まで小さくなるのです。なら、1111×1111の結果も予測できそうですね。電卓で確認してみてください。

十ケタを超えると繰り上がりが生じるので、この法則から外れてしまいますが、九ケタまでのレピュニット数の二乗は「123…n…321」となります。このように数の世界にはケタ数が大きくても、一定のルールに基づいて一瞬で計算できてしまう面白い組み合わせが存在します。

ところでレピュニット数には、ほかにも面白い法則があります。例えば、11×53⁼583。11に掛ける数(53)の十の位(5)と一の位(3)の間にすき間を空け、そこに両方の位の和(8)を入れれば答えになるのです。では、76のように十の位と一の位の和が10以上になる数なら、どうなると思いますか。ぜひ試してみてください。

東京工業大学世界文明センターフェローの桜井進さん(平成21年6月28日地元朝刊掲載)