朴念仁の戯言

弁膜症を経て

お多福のわが母

今日は母の誕生日。
母に関する切り抜きを載せてみた。
※以下、「情(こころ)を育(はぐく)む」(親子で読みたい教育の話)より一部引用。

話は変わりますが、以前、高校生が国語の授業で綴った一行詩「父よ母よ」が評判になりました。
○母よ! あなたは嫌味の百科事典だ。
○母よ! 金、カネ、かね、現実的なことばかり言ってんじゃねえ。
○母よ! あなたは私の監視人形ですか。
○母よ! 言いたいことをそのまま言うなよ。

いかがでしょう。苦笑するお母さんもいることでしょう。
そこで思い出すのは「お多福」の面です。細い目、大きい耳朶とふくよかな頬、鼻の低いユーモラスなお多福の顔は、実は、「母」として、こうありたいという五つの願いを、誰にも分かるように「五徳の美人」として表現した顔なのだそうです。その「五徳」とは?

第一は「目」…憎しみの目ではなく、慈愛の目
第二は「耳」…子供の声なき声を聞き取ることのできる耳
第三は「頬」…なんでも優しく包みこんでくれる頬
第四は「口」…責める尖った口ではなく、喜びの言葉が出てくる口
第五は「鼻」…自己中心の高慢な鼻ではなく、謙虚なつつしみの鼻

子供達も、このような徳を備えたお母さんを求めているに違いありません。
「賢母を最も多く有する国が世界の最大強国なり」という言葉があります。私の知る限り、かつての日本は世界一多くの賢母を有する国でした。はたして今の日本はどうなのでしょうか。

十億の人に十億の母あらむも わが母にまさる母ありなむや(真宗の高僧 暁烏 敏あけがらすはや

(土屋秀宇さん)平成22年1月26日地元朝刊掲載