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朴念仁の戯言

弁膜症を経て

カテーテル検査翌日①

平成17年11月16日、初雪あり。

昨日はカテーテル検査だった。

その日は、朝6時の点滴で始まった。朝食なし。

8時30分、男の看護師2名が私の尿道へ排泄管を挿入するため訪う。

ベッドに横たわる私をそのままにして手術着を開いた看護師は、私の下半身に目をやると、太腿の剃毛処理の不完全さを見つけて慌てた様子だった。

急いでカミソリ道具を持ってきて二人で剃り始めた。

検査時刻は刻一刻と迫り、看護師は焦り始めた。

検査予定時刻の9時に剃毛が終わった。

「K先生に怒られても仕様がない」

と、看護師は嘆きながらストレッチャーに私を乗せて検査室に向かった。

検査室に入ると中央に寝台があり、その両脇には大小のモニターが4台あった。

寝台の上にはレントゲン機が備えてあった。

室の広さは5m四方ほどか。

隣室には薬品庫と事務所が一つになったような部屋があり、ストレッチャーの私の目は、その中に、ネクタイ姿の業者風の若い男を捉えていた。

ストレッチャーから寝台に移されると私の両腕は寝台とは別の台に支えられて固定された。

首だけで室内を見渡すと、くすんだ青色の手術着を来た若い男が一人と、一昨日挨拶に来た女の看護師が一人、他に薄い桃色のナース服を着た女がいた。

「気分が悪くなったら言ってくださいね」

さっき慌てて剃毛してくれた看護師の一人が、私の耳元にマスクで覆った口を近づけて言った。

「検査中は5分に一回、大丈夫ですかーと訊きますから。頑張ってくださいね」

続けてそう言うと、その看護師は目に笑みを浮かべて検査室を出ていった。