朴念仁の戯言

弁膜症を経て

入院2日目

平成17年11月8日、曇りのち雨。

5時過ぎに目を覚ます。

心音が気になる。

階下に降りて病院の駐車場で体操をする。

風が冷たい。

良寛さんの、〈あるがままを受け入れる〉生き方を思う。

淡々と、うろたえず、騒がず、おびえずに生きようではないか。

10時、エコー検査のあと24時間心電図を計測するホルター心電図を取り付ける。

エコー検査時、時折、心音がスピーカーを通して流されると、ぐちゅぐちゅ、ぐちゅぐちゅと、嫌に不気味な音が聞こえた。これが血液の逆流を示す音なのだろう。

その日は、乙川優三郎の『ゆすらうめ』と、堀江敏幸の『熊の敷石』を読んだ。