朴念仁の戯言

弁膜症を経て

小説

尊厳を傷つける差別

伊波敏男著 ハンセン病を生きて 偏見や差別は人間の魂をそこなう。日本社会は長い間、ハンセン病の患者や回復者の人権を奪い、尊厳を傷つけてきた。伊波敏男(いはとしお)(1943年~)の「ハンセン病を生きて」は回復者の著者が自らの体験や若者との交流を…

人生をつむぐ

1時間以上歩いたころ、営業しているドラッグストアを見つけた。なかに入って、コーヒーを飲んだ。コーヒーは沸かしなおしで、黒くて苦く―—薬みたいな味がした。まさにわたしが飲みたかったものだった。すでにほっとした気持ちだったが、今度は幸せな気分にな…