朴念仁の戯言

弁膜症を経て

2018-03-25から1日間の記事一覧

別れ №22

私が彼と出会ったのは、25歳になった春の、症状の極めて悪い時期だった。彼も入院していた。彼は、間もなく退院していったが、その後も、ほとんど毎日訪ねて来てくれた。来られない時には、定刻の午後8時に、決まって看護婦詰め所の電話が鳴った。いつしか私…